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スローワークって何?

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il_01スローワークってなんなのでしょう?「ゆっくり働くって、どーゆーことよ、それって何か意味あんの?」いえ、スローワークとは「ゆっくり働く」ということだけではありません。でもスローワークについて説明する前に、もうひとつの大切なムーブメントである「スローライフ・ムーブメント」について説明しておきましょう。

21世紀に生きるわたしたちは様々な問題を抱えています。その中でも特に大きな問題が環境問題です。わたしたちが日々の暮らしで、大量の資源とエネルギーを消費していくことで、地球環境は危機的な状況になっています。これからわたしたちは、この状況をどう変えていくことができるのでしょうか?そのような問いかけの中で出てきたのが「スローライフ」という考えです。「スローライフ」は、現代社会に生きるわたしたちにとって当たり前になっている「簡単・便利・効率」という生活スタイルに対して、新しい価値観に基づいた生活スタイルを提示しています。つまり「自然環境に配慮した暮らし」「簡単・便利・効率ではない別の価値観に基づいた暮らし」という考えが、「スローライフ」の基底にあります。食べる、住む、着る、といった生活の基礎的なあり方を根底から見直し、自然環境に配慮すると同時に、楽しく気持ちの良いゆったりとした生活スタイルを、ひとりひとりの暮らしのなかで実現していくこと。このような意味で、「スローライフ・ムーブメント」は、「持続可能な社会」を目指す消費生活型・環境文化型ムーブメントといえるでしょう。この「スローライフ・ムーブメント」の拠点となっているのが、東京・国分寺の「カフェスロー」です。

それでは「スローワーク」とは、なんなのでしょう?

わたしたちの生活は、食べる、住む、着るというだけでなく、働く、という大きな要素で成り立っています。わたしたちは、働いて、何かを生産し、それを消費することで、自分たちの暮らしを再生産しているのです。しかし、わたしたちの「働く」状況は、とても難しいものになっています。

まず「働く」ことの多くが「労働」として市場化されるものと、されないものに分割されてしまっています。そしてわたしたちは、自分のなかの何かを「労働力商品」として「労働市場」で売ることでしか日々の糧をえることができません。1990年代以降のグローバリゼーションの流れのなかで、国際的な企業間競争と統合が激しくなり、労働環境、つまり「労働力の商品化」の状況はさらに厳しいものになっています。

また、わたしたちは「労働力商品」としてあり続けるためには、嫌なことや納得できない仕事もしなくてはなりません。そして会社の短期的な利益のためには、社会や地球の不利益になることをも行ってしまいます。環境破壊問題は、多くの企業が短期的な利益のみを求めて行動してきたことの結果にほかなりません。しかし、この企業行動を可能にしているのが、実は「市場化された労働」というあり方なのです。つまりわたしたちは、「労働力商品」としてあり続けるためには、自分自身の価値観や倫理観を放棄し、会社の利益のためだけに働いてしまわざるをえない、ということです。ここに「市場化された労働」というあり方の大きな問題があります。このひとりひとりの自律的な価値観・倫理観の喪失という問題は、社会の様々な領域に反映されています。たとえばニートや引きこもりという多くの若者たちの存在は、自分自身の価値観や倫理観で働き生きることが困難なわたしたちの社会の、鏡に映った姿だといえるでしょう。

スローワーク・ムーブメントとは、このような「労働」のあり方を変え、働く人間が、自分自身の価値観や倫理観に基づいて、会社のためだけでなく、社会や地球環境の利益のために「働く」ことができ、「持続可能な社会」を目指す「オルタナティブな<労働>運動」といえるでしょう。

しかし、「スローワーク・ムーブメント」とは現実的には、何を目指すものなのでしょうか。

わたしたちが変えていきたいのは「商品化される労働」のあり方、社会的責任に無自覚な企業行動、バブルやリセットを引きおこすマネーの構造、単一的・同質的な価値観・倫理観に縛られた人々の生き方・・・などです。

こういったことがらを変えていくには、具体的には、協同組合形式による「直接参加型」事業経営の確立、地域通貨による循環型経済圏の確立、CSR/SRIによる企業評価、NPOに対する第三者評価によるコミュニティビジネスの社会事業化、市民金融と地域通貨の融合による金融変革、などの制度的な改革や確立が必要になるでしょう。そして、それらの実現によって、人々が、自分の価値観や倫理観に基づいて事業を立ち上げたり参加したりすることができ、働くことが自分の生活のためだけではなく、社会や地球環境の利益となりうるような新しい「労働」のあり方を目指します。また、「働く」ことを、近代西洋以降の「労働」観から解放し、現在では周辺的と見なされている家事・育児・介護などの家庭内労働やボランティア労働といった労働のあり方を、歴史的・文化的に問い直し、すべての人々が公正に、自らの能力を生かしてil_02働きうる共生的な社会のあり方を目指します。

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